アパートの赤字経営が税金対策になるってホント!?

   

アパート経営には様々な税金が関係しています。税金を納める義務があるとはいえ、経営者としては、余計に税金を払うことにならないよう、また税金に追われて経営が大変ということにならないようにしたいものです。そのため良い経営者として税金対策を講じることは必要なことです。そこで今回は、副業でアパート経営を行っているからこそ出来る税金対策についてご紹介したいと思います。

・赤字経営だから出来る税金対策!

アパート経営に関係する税金のひとつに「所得税」があります。家賃収入から、経営にかかる経費等を差し引いた所得に対して、算出して課せられる税金です。所得金額に応じているので、勿論アパート経営が赤字経営であれば所得税はかかりません。税金はかかりませんが、だからと言ってそのために赤字経営を行うようにと言っているわけではありません。ここでご紹介したいのは、本業と関係する税金の話です。
この所得税はサラリーマンなどの本業での所得に対しても課せられています。サラリーマン大家であれば、本業と副業の両方に所得税が関係していることになります。ここが注目できる点なのです。実は、不動産所得・事業所得・譲渡所得・山林所得においては、赤字が発生した場合ほかの所得の黒字と相殺して所得税を計算することが出来るのです。簡単に言うとアパート経営の所得と、サラリーマンとして働いた所得を合計して考えることが出来るということです。これを損益通算と言います。

・損益通算が税金対策になる仕組み

しかし、サラリーマンであれば、自分で確定申告を行うのではなく、会社側は行ってくれます。税金はすでに引かれているというわけです。では、どのように合計で考えるのでしょうか?
例えば、サラリーマン所得が500万円だったとします。国税庁HPによると、330万円超え、695万円以下の所得に当てはまるので税率は20%で、控除額は427,500円です。所得税の計算式に当てはめると、
500万円(所得)×0.2(税率)-427,500(控除額)=572,500円(所得税)
サラリーマンに対しての所得税は572.500円となります。次に、赤字経営だった場合のアパート経営の所得も考えてみましょう。1年の家賃収入が 120万円で経費が300万円だったとします。
120万円(収入)-300万円(経費)=-180万円(所得)
所得はマイナスとなるため、所得税はかかりません。しかし、アパート経営なので、所得を合計して考えることができ、500万円+(-180万円)となるので全体所得は320万円です。ですから、サラリーマンが副業でアパート経営を行っている場合は、この320万円の所得に対して所得税がかかることになります。
320万円(所得)×0.1(税率)-97,500(控除額)=222,500円(所得税)
全体の所得に対する所得税は222,500円です。サラリーマン所得に対する所得税と比較すると・・・
572,500円(サラリーマンのみの所得税)―222,500円(全体所得税)=350,000円
損益通算によって、35万円分の所得税を払いすぎていることがわかります。サラリーマンとして会社側から既に源泉徴収で引かれてしまっているので、確定申告によって差額の35万円を還付してもらうことができるのです。これが、サラリーマン大家だからこそ出来る赤字経営での税金対策の仕組みです。

・まとめ

サラリーマン大家など、アパート経営を副業で行っているからこそ出来る税金対策のひとつに、損益通算という仕組みがあります。不動産所得は本業の所得と通算することが出来ます。そのため、アパート経営が赤字経営であったとしても、通算した所得で所得税を算出し納めすぎた税金は還付金として返ってきます。赤字経営であることで、サラリーマン所得を圧縮し、全体の所得で考えると所得税や住民税の節税になるというわけです。
しかし、税金対策になるのでアパート経営を赤字経営にすればいいというわけではないことも忘れてはいけません。赤字を作り出しているのが、経費のかかる経営し初めだからなのか、経理上だけなのか、それとも経営に問題があって利益を生み出していない赤字なのか、しっかり判断しなければいけません。そのためにも税金の仕組みや税金対策に積極的に取り組んでいきましょう!

【担当:大原 敦】

 - アパート経営

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