赤字にならない入居率、「損益分岐点」を計算しよう!

   

アパート経営を行うにあたって、物件選びや家賃設定を検討する際に入居率を比較される方は多いのではないでしょうか?常に入居率が高いところは、需要があると判断できるかもしれません。常に満室を誇るアパートの経営を目指したいものですが、入居率を比較する場合、注意すべきなのはその高さだけではありません。多少なりともリスクのあるアパート経営において、どんな点に注目すべきか考えてみましょう!

・重要なのは赤字にならない入居率

入居率を比較する際に陥りがちな比較の仕方、入居率の見方は、数値がどれだけ高いかということだけを見てしまうという点にあります。確かに入居率が高いに越したことはありません。目指すは100%であるのも当然です。しかし、入居率はタイミングも影響しますし管理会社や不動産会社によっては、独自の入居率の計算方法を持っているので、あくまでも一時的なものや予想でしかありません。少なからず空室になる期間はあるので、100%を切ることもあるのです。ですから、100%に近いかだけを念頭に置きすぎると重要な点を見逃してしまいます。最も気を付けなければいけないのは、どれぐらいの入居率なら赤字にならないかという点です。

・赤字にならない入居率を計算しよう!

赤字にならない入居率と赤字になってしまう入居率の境のことを「損益分岐点」と言います。ではどのように計算すれば損益分岐点がわかるでしょうか?まずは、その物件のローンの返済や税金、年間の諸経費を全て予想して考えられる、出来るだけ現実的な額を出してみましょう。もし入居率0%で収入が無ければ、この金額が全て出費となるわけです。確実に赤字ですね。では、赤字にならない損益分岐点を出してみましょう。先ほどの年間にかかる出費額を入居率100%の時の家賃収入で割ります。この数字が入居率に対する損益分岐点となります。具体的な数字で考えてみましょう。
例:毎月家賃6万円の部屋が10部屋でローンの返済は26万円、諸経費が10万円のアパート
損益分岐点=出費÷収入で求められるので、
(26万円+10万円)÷(6万円×10部屋)=60% となります。
10部屋のうちの入居率が毎月60%を保たれれば赤字とならないということなので、この物件は入居率が60%、4部屋の空室は許容範囲ということになります。また、毎月36万円の出費があることを考えると、それを部屋数の10部屋で割ると3.6万円なので、一部屋あたりの最低家賃設定は3.6万円ということになります。今の立地条件で、利益を生み出す3.6万円以上の家賃を設定することは難しいでしょうか?また80%の入居率を切りそうになった時に、家賃設定を3.6万円以下にすることなく入居者を募集することは可能でしょうか?
入居率における損益分岐点を計算すると、物件の状態や立地条件に対して、利益のある経営が出来るかを把握することが出来るのです。

・まとめ

入居率100%を目指すこと、100%の物件を購入することは重要ですが、アパートを経営していくうえで把握しておくべき入居率の数値は、赤字にならない損益分岐点です。それぞれの費用や入居率を把握していれば、立地条件に適した家賃設定を行った際に、それが利益を生み出す設定になっているか、また空室が出た時に家賃をどれだけ下げても問題ないかを把握しておくことが出来ます。管理会社や不動産会社によっては、独自の入居率の計算方法を持っているので、入居率の高さはあてにならないかもしれません。しかしその高さを比較するのではなく、その物件で毎月かかる出費に対して、入居率が何%を保てれば赤字にならないかを自ら計算できれば、立地条件を検討したり家賃設定を検討したりする点で役に立つでしょう。

【担当:野田 章宏】

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